どうも落ち着かない・・・・・。


休日の昼下がり。
借りてきた映画を観ようとソファの前に陣取った。
長い時間TVを観る時はいつもこうしてソファを背もたれにし、行儀は悪いが足を伸ばして
床に敷き詰めた毛足の長いラグの気持ちいい感触を楽しみながら観るというのが僕の常だった。

「はい、塔矢コーヒー」
『ありがとう』
「も、ちょっと前にずれて」

コーヒーを手渡しながら彼はソファーと僕の間に,よいしょ・・・と割り込んで来る。

『ちょっ・・・・進藤』
「ホラ、余所見してっといい場面見逃すぞ〜」


はぁ・・・・全く調子のいいことだ。
ちゃっかりと僕の後ろに納まった進藤は、何気なく僕を抱き込むように腕を回してくる。
この映画は前から観たかったものなので、今日は何としてでも最後までちゃんと観るぞ僕は。
途中でちょっかいなんか出してきたら蹴飛ばしてでも・・・・・
なんて思いながらも僕は映画に没頭していった。

気がついたらすっかり進藤に身体を預けてしまってて、背中は温かくとても気持ちが良い。

息を呑む様な場面になると軽く回されている腕にギュッと力がこもったりして、
彼がドキドキしているんだなとわかるのが面白い。

「ああっっ!」「うそ―」「ええっっ」
とか前だったら「いちいちうるさいぞ!」と怒った彼のリアクションだったが、
今ではそれもコミで映画を楽しむようになったボクも大概、進藤にイカれてしまってるんだなあ、と思う。

頬に掛かった髪をさりげなくそっと指で払われる。

ただ・・・・・それだけのことなのに・・・・・・。

彼が触れた個所から熱が広がって・・・身体の奥が熱くなる。
でも気にしてないフリをしてひたすら画面に目を向け気をそらした。

髪を払った手はそのまま、優しく、穏やかに、慈しむように髪を撫で始めた。
時折、撫で下ろした手がそのまま頬を撫で、いたずらな指先が唇をかすめ輪郭をなぞっては頬に戻る。

彼の手のひらの温かさがとても気持ちよくて。
大きな手のひらにそっと自分の頬を預けた。


もうテレビから流れて来るセリフはただの雑音でしかなくて、僕の身体は次の刺激を求め始めている。

僕は振り返り、なかなか次の行動を起こそうとしない彼の襟元を掴んだ。


「な・・・・・何かな?塔矢さん」

『ちゃんと最後まで責任取れ』


殴られるんだろうかと一瞬怯えた表情を見せた彼も可愛いな、と思いつつ僕の言葉を受け
一転してニヤリと不敵な笑みを浮かべた進藤に、僕は噛み付くようなキスをした。




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